2009年末、ベルリンからアムステルダムへと車を走らせていたChristian Komm(クリスティアン・コム)は、運転の気晴らしに音楽をかけようとして、誰のMP3プレイヤーを車内ステレオに接続するかで同乗者と揉めた、という一件からPOKKETMIXERは生まれました。テレビ・ラジオの技師でもあったKommは、電源が必要ないミキシングマシンの製作に取り掛かりました。
2010年、Kommは電源の供給が不要なミキシング用の機構の開発と特許取得に成功。マーケティングの専門家であるRobert Thomalla(ロバート・トマラ)と共に最初のPOKKETMIXERを完成させ、販売を開始しました。誰でも、いつでも、どこでもDJプレイが楽しめるDJミキサー、POKKETMIXERは、音楽専門店だけではなく、ライフスタイルショップで人気商品となりました。
POKKETMIXERはカラーバリエーションの展開にも力を入れています。今までにも多数の限定モデルが登場していますが、一番最初の限定モデルはWladimir Kaminer(ヴラディミール・カミーナー。ソ連から東ベルリンに移住したロシア人作家。ドイツに移住した外国人としての経験を元に、ドイツ語で作品を発表している)の小説、Russendisko(ルッセンディスコ=ロシアンディスコ)の映画プロモーションにも使用されました。
POKKETMIXERの本店はベルリンのSchönauer Allee(シェーンハウザー・アレー)に、工場は同じくベルリンのテンペルホーフ地区にあります。着想から製造そして展開まで、ベルリンらしさの詰まった製品と言えるでしょう。